我が家は、2016年ハーフビルドで家を建てました。
この記事では、我が家がハーフビルドを実現するために実践してきたことをまとめたいと思います。
それでは、行ってみましょう!
ハーフビルドとは?
ハーフビルドとは、家のベースとなる大事な部分(家の強度や安全性にかかわる部分)はプロの業者に作ってもらい、そのベースをもとに比較的簡単な作業(塗料を塗ったり、内装品を取り付けたり)を施主がDIY*で仕上げること。
ハーフビルドとセルフビルドの違いとは?
いろいろなサイトを見ていると、セルフビルドは人によってやや定義(範囲)が異なるようです。セルフビルドの定義によってハーフビルドとの関係も変わってくるので、セルフビルドの広義と狭義に分けて違いを書きます。
セルフビルドとは、「自分で家をつくる」という意味
広義では、ハーフビルドも自分で家をつくることには変わりありませんので、ハーフビルドはセルフビルドに含まれることになります。「ハーフ・セルフビルド」ともいえるでしょう。
- 設計から建造まですべて自分で行うこと
- ハーフビルドに含まれない難易度の高い作業を一部でも自分で行うこと
- ドアや床張りなど素人では後からメンテナンスが困難な部分まで自分で行うこと
一方、狭義では、セルフビルドはより専門性が高い意味として、ハーフビルドとは線引きして使い分けられることがあります。
セルフビルド、ハーフビルドともに、定義が人によって異なる場合があります。特に業者とやり取りする時は範囲を明確にしておくのがおすすめです。
ハーフビルドに必要な条件とは?
はじめに、ハーフビルドを検討を検討されている方にお伝えしておきたいことがあります。ハーフビルドに必要な条件です。我が家が感じたハーフビルドに必要な条件4つをご紹介します。
ハーフビルドする場合はビルダー選びが非常に重要です。ハウスメーカーや工務店によっては、DIYや施主支給できない、もしくは制限されていることも多いです。
ハーフビルドを積極的に受け入れているビルダーは、ホームページに「DIY」や「施主支給」という文字が書かれていることも多いので、そこで判断することもできます。逆に何も書いていない場合は、あまり期待をしないほうが無難でしょう。
素人の個人では手に入らない材料や、単価が高いというケースもありました。その場合は、ビルダーに代理購入してもらう必要がありますが、協力してもらえるか事前に確認が必要です。手数料が取られる可能性もありますが、それは当然の報酬なので言われたとおりに支払うべきでしょう。
我が家の場合、玄関タイルや木製スリットなどが個人では入手を代理購入していただきました。
また、海外の建具を使いたい場合は、断熱性能や図面の確認のチェックなどビルダーに負担をかけることになることもあります。仕様的に使えるか入念に打ち合わせが必要なので、やはり相当、協力的なビルダーでないとなかなか気まずいことになりかねないので注意が必要です。
DIYや施主支給はOKでも、施工は施主に完全におまかせというビルダーも多いでしょう。ビルダーも奉仕活動ではないのでお金を払ってないところまではサポートしないのは当然です。
我が家の場合、自由にDIYや施主支給はできましたが、完全に施主におまかせでレクチャーや手伝ってくれることはありませんでした。
記念にちょっとだけやりたいという場合は、道具やレクチャーまでお膳立てをしてくれるビルダーを探すのが近道です。
ハーフビルドといっても、簡易的なものからプロ顔負けの本格的なものまで多岐に渡ります。
もし、ガッツリやりたい場合は、スケジュールに影響するので、施工業者の一員としてビルダーと入念に打ち合わせが必要な場合もでてきます。そこでは、施主の時間の確保という大きな問題が発生してきます。
たとえば、塗り壁は養生をして下地を作って塗っていくわけですが、作業自体はそこまで難しいものはありません。しかし、範囲によっては非常に時間がかかることもありました。
我が家の場合、塗り壁後の業者の作業のスケジュールの都合で、深夜まで作業するときもありました。材料が途中で足りなくなった場合は、近くのホームセンターに買いにいったり、ネットでしか売られていない場合は、その都度、到着まで待つということもありました。
準備のほうが時間がかかることも
作業時間以外も、工程の調査、材料の選定、道具や材料の購入、ビルダーとの仕様の調整、スケジュールの調整といった準備にも時間がかかります。
いかんせん、初めてのことばかりで、段取りがつかめず後手後手になりがちなので、範囲を縮小したり業者と一緒にやるという選択肢の検討もおすすめです。
DIYや施主支給ができないハウスメーカーの場合、ベースだけ作ってもらい引き渡しを受ける方法もあります。簡単なものだと、カーテンレールやエアコンの下地を入れてもらう、壁紙は貼らないでもらう、照明の配線だけしてもらっておくなどがあります。未完成で引き渡しができない場合は、後からカスタマイズしやすいような仕様にしてもらえるよう営業マンに相談してもよいでしょう。ただし、カスタマイズすると保証が受けられなくなってしまうので注意が必要です。
時間がないときは、引き渡し後にゆっくりやるのもありです!
ハーフビルドのメリットとデメリット
つづいて、ハーフビルドのメリットとデメリットをご紹介します!特にデメリットはぜひ知っておいていただきたいと思います。
ハーフビルドのメリット
ハーフビルドは2つの面でコストの削減ができます。
1つ目は材料費。ハウスメーカーに頼むと定価に近い値段で見積もられることもありますが、施主支給することでハウスメーカーが入手する原価に近い価格で入手することが可能です。たとえば、タイルや塗り壁材など、楽天やAmazonで検索すると想像以上に安く入手することができるアイテムもあったりします。
2つ目は人件費や営業費。職人に払う日当は一人当たり2~4万、さらに営業マンや設計士などハウスメーカー側の営業費も含めるとかなりの額をカットすることができます。ただし、これらの金額には保証費用が含まれていることも忘れてはいけません。デメリットのところで後述します。
ハーフビルドは自分が好きな仕様を自由に選ぶことができます。
ハウスメーカーは、今までやったことがないことや、取り扱ったことがない商品はリスクが高く提案するのは二の足を踏むでしょう。そのためハウスメーカーまかせでは制限が多くなります。
一方、施主が自分で探して自分で責任の責任で施工するなら無限の可能性が広がります。
ハーフビルドしたものは自分の知識や経験として残ります。
たとえば、壁の補修やコーキングの補修などちょっとだけ補修したい時に工務店に依頼すると数千~数万円かかる場合も。材料や道具があれば自分でちゃちゃっと補修できるのは大きなメリットになります。
施工中にハーフビルドすると大工さんや業者と一緒に現場で作業する機会が増えます。
これの何が良いかと言いますと、仲良くなれるというのももちろんあるのですが、それよりも大工や業者が気軽に施主に質問する機会が増えるのです。
実際に我が家の場合、大工さんにニッチの位置や造作家具の仕上げの確認、ネジ色の確認など、電気工事業者の場合は、照明の位置やスイッチやコンセントの位置の微妙な位置の確認を受けました。
もちろん、これらの設計は設計士が事前に決めているわけですが、見た目のバランスや、明らかに設計図がおかしい場合など、現場では常に確認したいケースが発生しています。そういうときに、現場に施主がいると彼らは非常に助かるのわけです。
当然、現場監督を通すのが筋なのですが、現場監督が現場にいることは少ないですし、現場監督も結局は施主に質問することなるので、そうなると現場は作業がストップしてしまいます。些細な内容だと、いちいち私たちには聞かず現場判断で決めてしまうこともあるでしょう。もし、そこに施主がいれば些細な確認でも気軽に聞くことができるというわけです。
おかげで、我が家はたくさんの箇所で細かい微調整の現場指示でき、後悔ポイントがかなり減ったのではないかと感じてます。
ものづくりが好きな人にとって、ハーフビルドは最高の遊び場です。
家は大きなキャンバスみたいなもので、一生に一度しかない超贅沢なエンターテイメントみたいな日々を送ることができました。
反対に失敗した時はかなりへこみますけどね・・・
子供にとっても家を建てることは一大事です。
何年も記憶に残ることになります。家への愛着もひとしおです。
ハーフビルドのデメリット
ハーフビルドは、こだわればこだわるほど調査や勉強の量が無限にかかります。
我が家はこれが楽しくて良かったのですが、つらいとじる方にとってはただの苦行になるでしょう。多忙な方にはハーフビルドは向いているとはいえません。
ハーフビルドした箇所は、積極的にハーフビルドを採用しているビルダーをのぞいて、保証はないと思っておいたほうが無難です。
我が家も、家本体には10年の住宅瑕疵保険が付いていますが、ハーフビルドした箇所の保証は一切ありません。
当然ですが、仕上がりはプロにはかなわないのはいうまでもありません。ただし、プロには「素人のアジ」が出せないとよくいいます。そのアジをよしとできるか、ヨシといえるレベルまで品質を上げられるかがカギになってきます。
ただし、かなり低い確率ですが、素人よりもひどい業者も存在します。
我が家の場合、塗り壁の左官屋がそれでした。ちゃんとした手順をとらずに施工したうえ、作業も雑でひどいものでした。当然、契約解除しましたが家に傷が残り本当に悲しい思いをしました。
施主はモチベーションだけは誰にも負けないので、雑な業者にあたるくらいなら自分でやった方がましということも0ではありません。
我が家の場合、塗り壁材やセメント、塗料、木材がかなり残りました。問題になるのが保管場所です。捨てる時も簡単にゴミステーションに捨てれないものも出てきます。
買い取ってもらうこともできず、物置に何年も眠るということにならないようにしたいものです。もらってもらうのがいちばんでしょう。
時間がないときは、引き渡し後にゆっくりやるのもありです!
ハーフビルドをすると、専門の道具が大量に残ります。
我が家にも、次つかうタイミングが全く想像できないアイテムがわんさかあります。そして、これらも場所をとるのが困ったところ。これを機にDIYerデビューするのが一番ですが、実際にはそのまま一生さわらないものがほとんどでしょう。
コストを下げるメリットと真逆ですが、材料や道具の購入はお金がかかります。失敗すると業者に依頼したほうが安かったというケースも出てくるでしょう。
意外と業者の見積もりは良心的なことも多いです。ちゃんと住宅ローンでカバーできるように営業マンと借入額の調整も必要になってきます。
我が家が挑戦したハーフビルド一覧
ここで、我が家が挑戦したハーフビルドをご紹介させていただきます。
- 家全体
- 塗り壁(漆喰)
- 塗り壁(ペンキ)
- ウッドペイント
- ダボレール設置
- カーテン設置
- 基礎木材墨塗り(シロアリ対策)
- キッチン
- タイル貼り(2箇所)
- キッチンカウンター下棚(棟梁と一緒に)
- キッチン収納棚
- 洗面所
- タイル貼り(2箇所)
- 洗面所収納棚
- 玄関・階段
- 玄関収納
- 階段手すり取り付け
- 階段内窓(棟梁と一緒に)
- リビング
- キャットウォーク
- 外構
- 外構フェンス
- 外構固まる砂
- 防草シート+砂利敷設
- 物置き(基礎含む)
DIYのくわしい記事はこちらの記事にまとめました↓よかったらご覧ください。
我が家は、家本体はすべて大工さんにお願いして、見える部分だけを自分たちで施工させてもらいました。
大工さん顔負けのDIYerさんに比べたらかわいいものばかりではありますが、素人でも頑張ればこれくらいならできるという参考にしていただけたら幸いです。
小さいものも含めると結構やってきたものです…(すべて初挑戦)
ハーフビルドの施主支給品リスト
ハーフビルドをするなら欠かせないのが施主支給。我が家は家中のものを施主支給することでより柔軟なハーフビルドをすることができました。
我が家の施主支給品価格リストをこちらに掲載しているので、こんなものも施主支給できるという参考にしていただければと思います。
ハーフビルド+施主支給で最強のローコスト対策ができます!
ハーフビルドにトラブルはつきもの
ハーフビルドにはトラブルは付きものです。我が家も何度も経験してきました。
その中でも塗り壁の時の事件は惨劇に近いものでした。ご覧あれ↓
トラブルがない日の方が少なかったかも・・・
さいごに
以上、ハーフビルドのご紹介でした。いかがでしたでしょうか。なにかひとつでも参考になれば幸いです。
それではまた!
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