今回は、我が家が採用した分離発注方式についてご紹介したいと思います。自由な仕様選び、コスパの高いローコストハウスを目指した我が家にとって分離発注方式は強い味方となってくれました。選択肢の一つとして参考にしていただければと思います。それでは、ごゆっくりと見ていってください。
オープンシステム(CM分離発注方式)についてはこちらをご参照ください↓
分離発注方式とは?
分離発注方式と工務店やハウスメーカー(一括発注方式)との一番の違いは、この図のように施主と専門業者が直接契約を結ぶかどうかという点です。分離発注は工務店やハウスメーカーの中間マージンが発生しない分、工事費や材料費が安くなるのが一番のメリットといえます。
とはいえ施主は建築の素人の場合がほとんどですから、設計監理や瑕疵保証を建築士事務所などのプロに頼むことになります。これをCM分離発注方式といいますが、また別の記事で詳しくご紹介したいと思います。
分離発注方式を選んだ理由
我が家が紆余曲折を経て分離発注を採用することにいたった理由7つをご紹介します。また、分離発注で建てた我が家の総工費や基本性能は↓こちらの記事にまとめていますので、よかったらこちらもご参考にされてください。
理由1.希望がいろいろありすぎた
- 自分で間取りを作りたい
- 北欧風スタイルのデザイン
- 1階を土間にしたい
- 輸入ドアを付けたい
- 塗り壁にしたい
- 無垢床にしたい
- おしゃれなキッチンがほしい
- 高断熱
- 露天風呂みたいなお風呂にしたい
- 施主支給したい
- DIYしたい
- などなど・・・
これ以外にも細かい希望がたくさんありすぎました。規格住宅や建売、中古住宅も検討したことがあるのですが、早い段階で諦めました^^;我が家には、柔軟な対応をしてくれる建築業者が必要でした。そんな我が家も、最初はタマホームやレオハウス、ZERO-CUBEあたり建てる予定だったんですけどね^^;
理由2.分離発注でも予算内でいけることが分かった
予算も大きな理由でした。潤沢な予算があれば、大手のハウスメーカーで希望の家が建てられたのかもしれませんが、我が家の限られた予算で希望を実現するためには最大のコストパフォーマンスを出せる方法が必要でした。
地方によっては、分離発注を選ぶということは建築士事務所で建てることを意味していることも多いと思います。我が家もそうでした。もちろん金額面もいろいろと相談をしていたのですが、正確な見積もりをもらうまでは本当に一級建築士事務所で希望が叶うか半信半疑でした。
その後、建築士さんと予算に合わせながら何度か見積もりの打ち合わせをしました。これはハウスメーカーと比べて分かったのですが、建築士事務所こそ予算に合わせて柔軟に家を建てれるところだったんですね。メーカーのしばりも一切なく、DIYや施主支給が可能です。いろんな手段を使ってコストをカットしていきました。マネジメント料は発生しますが、最終的にはZERO-CUBEと同じくらいの総額で収まりそうなことが分かりました。しかも、性能はワンランク上でした。
理由3.分離発注にも瑕疵保証があることを知った
当初、分離発注方式はハウスメーカーの瑕疵保証がどうなっているんだろうと不安を感じていました。我が家が契約した建築士事務所の場合は、分離発注方式の団体に加盟していて、そこの保証を受けることができました。
ただ、家が完成した後に何かあった場合は、基本的には施主と各業者が直接やりとりをする必要があります。もちろん初期不良時は建築士さんが見てくれます。幸いなことに、我が家の場合5年経っても問題はありませんでしたが、そのリスクをどう判断するかですね。建築士さんにはちょいちょい相談しちゃってますけどね^^;
理由4.分離発注はデザインも自由だった
家の外観は建築業者のセンスがどうしても出てきます。営業マンや設計士とのデザインの相性ってすごく重要だと思います。できれば北欧風スタイルがいいなら、そういうデザインが得意なところにお願いするのが一番です。
以前、建築士事務所の見学会にいったことがありました。その家の外観や内装は高級感がありすぎて、我が家のシンプルな北欧風スタイルとはかけ離れていたんですよね。建築士さんに聞いてみたところ、北欧風スタイルの家は作ったことがないとのこと。
ただ、我が家の場合、希望のデザインが明確に決まっていました(ゼロ●ューブの北欧版)。そのデザインをお見せしてこれが良いとお伝えしたところ、問題なさそうな感触でした。建築士さんにしたら、はっきりデザインが決まっていればそれに寄せるのはそんなに難しい話じゃないのかもしれません。もちろんセンスは細部に宿りますから、逐一細部まで希望を伝えていく必要はあると感じました。
理由5.分離発注を採用している建築士さんとの奇跡的な出会い
正直なところ、近くに分離発注を採用している建築業者は建築士事務所しかなくて我が家にはとても敷居が高すぎると候補から完全に外していました。
そんなある日、たまたま近所で分離発注を採用している一級建築士事務所の見学会があり行ってみることに。そこで出会う方こそ我が家の建築士さんとなる方でした。近所で見学会がなければ一級建築士事務所なんて絶対に門を叩いてなかっと思います。今考えても奇跡としか思えないタイミングだったと思います。
理由6.相性の良い建築士事務所だった
建築士さんの進め方が、我が家の希望をしっかりヒヤリングしてくれて、希望をベースに建築士さんが提案していくという、押し付けがなく柔軟なスタイルだったのも大きいです。事務所の規模感も我が家に合っていました。建築士さん一人で経営されていたので、一級建築士の方とずっと話ができるという環境がありました。間取りやDIYや施主支給など、営業マンでは分からないことも、即的確な回答をいただけたのは我が家にとってとても助かりました。
理由7.難あり土地はローコストハウスでは無理だった
ちょっとこれは我が家特有の問題なので、分離発注とは直接は関係ないのですが、一級建築士事務所の建築士はやはり知識や経験がワンランク上だと感じました。
我が家の土地が結構な難ありで、一度は契約したハウスメーカーから解約された経緯があります。地元ではかなり大きめの工務店だったのにも関わらずです。その後、いろんなハウスメーカーや工務店を渡り歩きましたが、どこもお断りされました。
そんな中、我が家の建築士さんはスピーディーに解決してくれました。工務店やハウスメーカーの建築士より数倍レベルが高かったのは誰が見ても明らかでした。難しい土地の場合は、経験と知識があって行動力もある方でないと家を建てるのは難しい痛感しました。我が家の場合、この一級建築士事務所でなければ家は建たなかったと思います。なので、理由7は我が家の建築士さんを選んだ理由です。
まとめ
以上、今回は我が家が分離発注方式を選んだ理由をつらつらと書いてみました。振り返ってみると分離発注で成功するには、相性のよい建築士事務所の存在も大きいと感じています。あの時、ZERO-CUBEに解約されていなかったら分離発注になっていなかったので、家づくりは何が正解か本当に判別が難しいですね。ローコストハウスであっても、いろんな方面の話を聞くのは大事だなと思った次第でした。
今後の記事でオープンシステムやCM方式についてもご紹介したいと思います。この記事が参考になれば幸いです。それではまた。
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