今回は、日本の断熱についてもう少し深ぼって書いていきたいと思います。断熱のまとめについて、以前↓こちらの記事も参考にしてください。
断熱のレベルが低すぎて笑われる悲しい我が日本
断熱材を調べていくと、先進国の中で日本は相当レベルが低いと言われています。義務化、罰則がないのは日本くらいなんだとか。各国が集まる会議では、あまりのレベルの低さに笑われているというではありませんか!
2010年にドイツで行われたパッシブハウスカンファレンスにて日本の次世代省エネルギー基準の値を発表したら会場から笑いが起こった。
出典:Wikipedia
こちらは、窓の断熱性能をあらわすラベル表示です。
熱貫流率(U値) |
2.33以下 | 2.33~3.49 | 3.49~4.65 | 4.65~ |
ラベル表示 |
断熱性能には、U値という値が使われることがあります。U値とは、窓が熱を通さないほど数値が低くなり高性能というものになります。これが、日本の最低基準が2.33となっているそうです。ところが、中国は1.6と、ドイツは1.3とか・・・遠く及んでいないということです。
しかも、日本は4を超えるペアガラス製品もまだ存在するとか・・・ 世界では、1.0台で競い合っているというのに、 日本は、欧米の1980年代の基準よりも緩い規定となっています。
なんだか、ペアガラスとかlow-e、アルゴンガス注入とかで喜んでいた自分や、営業マンが悲しく思えてきました。悲しい日本の住宅断熱事情です。
次世代省エネルギー基準
一応、日本でも対策を取ろうとしています。
2013年10月 1999年来続いてきた基準がやっと改正
2015年4月1日 住宅に対しても新たな省エネ基準が完全施行
2020年 省エネ基準適合義務化・・・と思ったら見送り
2030年 ZEH(ゼロエネルギーハウス)
2050年 欧米の基準に追いつく!
という計画だそうです。なんとも、気の遠い話です。今現在は、すでに新しい省エネ基準が有効となっていますが、法的な強制力はなく、メーカーやハウスメーカーの方針や営業努力にゆだねられる・・・ということです。まずは、省エネ基準の義務化ですね。
何やってるの日本の業界やメーカーは?
そうなってくると、自然とわく疑問。世界に笑われて、恥ずかしくないのか日本の一流企業たち!業界をリードする、リクシル!YKK!三協アルミに問いたい!!・・・と思ったらありました。こちら。
なんと、メーカー各社高性能商品を出してきているではないですか!ん~、でも庶民は手を出しにくい価格帯ではないでしょうか。お金持ちの高級品では意味がないですよね。日本人の断熱に対する意識、国の意識、業界全体の意識全体を上げてシェアを上げないとメーカーも値段を下げないんでしょう。
早いところ普及させて庶民にも手の届く価格帯にしていただきたいところです。それには、ハウスメーカー、工務店がどんどん積極的に使っていくしかないですね。最後は国が補助金を出すなどして、底上げをするしかないのでしょうか。施主の知識アップも重要ですね。
窓に結露が発生するかどうかはとても重要
「建築物理上、結露を引き起こすのは誤った設計であり、人の健康を害するから瑕疵である」
窓に結露なんてあたりまえと思っていましたが、違うんですね。窓ばっかりじゃなく、枠やスペーサー、すべてをトータルで考えることが大事なんですね。メーカーからは世界基準の高性能窓商品は既に発売されていますので、世界基準の窓の家を建てることは可能です。あとは、施主の知識と予算の問題になりそうです。しばらくは、妥協ポイントをさぐっていくしかないのかもしれません。
コメント
コメント一覧 (2件)
メーカー名間違っています 三協アルミに訂正してあげて下さい。
ご指摘ありがとうございます!
全体的にチェック&修正しました。