前建築会社と契約して9ヶ月間、本当にいろんなことを学び楽しく家づくりを進めてきました。契約解除が決まった今、まだまだ問題が山積していますが、気持ちを切り替えて前に進む為にも、失敗を繰り返さない為にも、これまで得た知識や経験をまとめておきたいと思います。
地方工務店Cはこんな会社だった
会社
- 建築会社は地方の中堅的な位置で、年間棟数は30件程度。
- 本社はマンションの一画を曲がりしているが、2店舗の支店があり、それなりに規模はある中小企業
- ZERO CUBEをフランチャイズとしてこのエリア一帯をカバーしている
- 2級建築士1名、工務1人、営業マン3人くらい?(本店のみ)
- ホームページのイベントは週に一度は更新され、毎週見学会は開催されていた
- 休業日は基本的に週1回水曜日。年末年始、GW等、大型連休が年に3回
- メールアドレスを会社が1つで共有しており、PC関連はあまり詳しくなく連絡は基本的に電話
営業マン
- とても明るく元気で親身になってくれる方だった。(これは最後までそうだったが病気で離職)
- 7軒くらいを掛け持ちしており、さらに月のノルマも課せられて負担は大きそうだった
- レスポンスが途中から非常に悪くなり、言ったことも忘れるような状態が見られるようになってきた
- 連絡なし遅刻等時間にルーズ
- 見積りの作成が契約後とても遅くなった
- 知識は豊富だが段取りが悪くこちらが指示することがあった
- 住宅ローンの提案はとても柔軟で、詳しかった
- ただし書き道路の建築確認の対応が遅くこれが契約解除につながった
- 最後、嘘をついていることが発覚(住宅ローン未申請事件)
- 工務店で買うと高いからと、施主支給をおすすめしてくれた
建築士
- 二級建築士が1人しかおらず負担が大きい為か、図面打ち合わせ後、完成するのに2週間ほどかかった
- メールや電話の返事がないことが多々あった
- 何でも言ったことを形にしてくれるとても理解力のある方だった
- デザイン力、提案力は感じ取れなかった
- 柔軟性がなく、イレギュラーな間取りは敬遠された
地元工務店Cの良かったところ
- 営業マン、建築士、社長、その他社員さんも人当たりがよく、アットホームでわきあいあいと言った感じ
- ZERO CUBEシリーズは良かった
- 支払いはすべて住宅ローン、つなぎ融資でまかなえ、現金が発生することがなかった
地元工務店Cの悪かったところ
- 基本的に連絡を無視されること、言ったことをやらないことが度々あった
- 建築士、工務が1人しかいないため、その2人の忙しさにスケジュールが左右された
- 営業マンの上司が社長なため、フォローできる人がいない
- スタッフが少なく、営業マンが辞めたり、休んだりすると、会社・客への影響がとても大きい
- スタッフ間で状況を共有しておらず引き継ぎがあった際は時間がかかり、漏れが多い
- 人員不足、連絡の遅さによるアフターメンテナンス、保証面の不安
- 大型連休を年に2,3度とるため、その際何かあっても連絡が取れない
- メールアドレスが会社が1つで、誰もみていないことがあった
- パソコンは苦手という社員が多く、メールの返事が遅い、または電話で返ってくる
- 間取りは自由であったが、斬新なものや、デザイン性ある提案はなかった
なぜ地元工務店Cと契約したか
ローコストで調べていると1000万円規格住宅ZERO CUBEに出会ったのが始まりでした。外観、内装もおしゃれで、ローコストでも住宅設備は充実。とくに外観は大手ハウスメーカーと比べてかなり良かった。シンプル、スタイリッシュで本当に好みでした。
営業マンも他社より、とても親身で知識が豊富で良心的な方だったのも大きかったです。最終的にはダントツでこの会社でした。
なぜ地元工務店Cと契約解除したか
根本的な原因は、土地問題の難易度が高すぎたということになります。我が家は、ZERO CUBEも好きだったし、多少の金額はかかっても続けて欲しかったのですが、社長自らが建築が難しいと申し出をしてきて、すべての作業をストップしたことが原因です。社長と何回か打ち合わせを繰り返しましたが、策は尽き果て最終的に契約解除ということになりました。
なぜもっと早く地元工務店Cと契約解除できなかったか
契約してから契約解除に9ヶ月かかったことは、残念の一言につきます。間取りもほぼ完成して住宅ローン申請も準備万端でした。建築会社の土地に関する知識が低かったのが大きな原因ですが、私達施主側ももっと勉強して知識を有していればもっと早く契約解除できたものと思います。それ以前に、契約に至っていなかったかもしれません。営業マンを完全に信頼しきって、家は建つもんだと信じきっていたのもいけなかったと思います。
契約解除のペナルティ
契約書に記載されている契約解除時のペナルティ。これまでにかかった費用等が客に請求できると書かれています。今回、営業マンの病気による離職、期間が9ヶ月かかったという理由で0円でした。こんなので、請求されても困りますが・・・。
地元工務店Cから受けた損害
9ヶ月間の間にはいろいろなことがあり、経費もかかってきました。ショールームに行った際の交通費、電話代、公共期間の証明書発行料(住民票、印鑑証明書、収入証明書等)。それと、打ち合わせ複数回、見学会複数回、仕様を検討するのに要した時間が莫大。時間的な損失は大変な損害となりました。金額に換算することが難しいのが残念です・・・。
地元工務店Cからの謝罪
社長から謝罪をいただく。それ以上のものはなし。
やっておけば良かったと思ったこと
- 打ち合わせのメモ(議事録)、ボイスレコーダーを取っておいた方が良かった、電話も録音
- 契約書に、嘘をついた時、言ったことをやってくれない時、誠意ある対応をしてくれない時はペナルティ無しで契約解除できる文言を入れたかった
- 人が良いからといって、営業マンをすべて信用してはいけないと思った(最低でも、3回会ってから判断する)
- もっと土地、道路に関する法律、建築確認、住宅ローンに関する勉強して、段取りをコントロールした方がよかった
- ブログをもっと頻繁に書いておけば良かった
建築会社を見極める際にチェックしておきたいことまとめ
- 営業マン1人あたりの担当件数はチェックした方が良い
- 偏った意見を言う営業マンは疑う(フラットはやめといたほうがよい、○○銀行が絶対よい)
- 営業マンが住宅ローン、税金、補助金などを勉強しているかチェックする
- 会社の営業日、長期休暇、休み時の対応などは聞いておいた方が良い
- メールやパソコンのレベルをチェックしておく
- ホームページのイベント欄など更新がされているかチェックしておく
- 建築士、営業マンの上司、部下など体制をチェックしておいた方が良い
- 家を常に見れる状態にない会社はやめる。ない場合は住んでいる家を見せてもらえるかチェックする
- アフターメンテナンス、保証について説明をしっかりチェックする
- 住宅設備の選べるメーカー、シリーズを聞いておく(特に、キッチンと風呂は重要)
- 外壁、屋根、壁紙、建具のメーカーを聞いておく
- 照明、カーテン、エアコン、関連する工事費が意外とかかるので、確認しておく
- 標準に含まれない、値付が曖昧になりやすいバルコニー、ロフト、デッキ、ニッチの追加額は最初で聞いておく
- 施主支給ができるかチェックする、できれば具体的にどれくらい安くなるかも答えられるかチェックする
- 住宅ローン、建築確認に落ちた際の費用負担を確認しておく(これがすごく大事、建築会社によっても異なる)
最後に、
営業マンと対等に交渉するには、それなりの知識を身につけて置く必要があると今とても感じます。客の知識レベルを見て対応を変えてきます。こちらが知識を有していると、段取りもスピードが上がり、無駄な作業や費用も減ります。すべて営業マン任せにしていたため、大変時間がかかりました。
あと、難しい土地や、変わった間取りを好む場合は、一級建築士と直接やり取りできる工務店、もしくは建築事務所が良いと強く感じました。同じ悩みを抱えた方々の、参考になればと思います。
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