今回は、おすすめのローコストハウス本のご紹介をしたいと思います。我が家の家づくりのベースコンセプトを作ってくれたバイブル本でもあります。どうぞごゆっくり見ていってください。
500万円で家を建てる!
- 書名:500万円で家を建てる!
- 著者:湯山重行 – アトリエシゲ一級建築士事務所代表
- 出版社:飛鳥新社
- 発売日:2012/3/3
- 単行本:224ページ
ちょっと古い本なので法律や性能面では現在とは背景が変わっていますが、はじめて家を建てたいという方にとっては、ローコストハウスの概念や考え方の気付きがたくさん得られる内容になっています。
実際にローコストハウス建築を体験して、建築士と話をしているときもこの本が役に立ちましたし、建ててからも「この本参考になったなぁ」と改めて感じることもあります。
著者(一級建築士)のご紹介
著者の湯山重行さんは、神奈川県小田原市の一級建築士事務所「アトリエシゲ一級建築士事務所」の代表をされています。この著書以外にも、興味深いタイトルの本を出版されていたり、ブログやYouTubeでも情報を発信されています。
→ホームページはこちら
本もYouTubeも著者の家づくりに対する愛があふれていて、見ている方も楽しくなってきます
500万円ハウスが本当に存在する!?
TOFUハウスのシンボルツリーのカツラの木、このところの強風ですっかり落葉。葉っぱのお札もなくなったので今年も店じまい。#シンボルツリー #TOFUハウス pic.twitter.com/IKCgOzdvlN
— アトリエシゲ (@ateliershige) November 11, 2021
なんと、この本に登場する500万円のローコストハウス、通称「TOFUハウス」は実際に日本に存在します。
本書には「TOFUハウス」の建築日記や「TOFUハウス」自体の設計図も書かれています。
この家は500万円をベースにカスタマイズされているみたいですが、机上の空論ではないところは非常に説得力がある本だと思います。
近くにあったら行ってみたい~
現在では法改正などにより500万円は難しくなっている
ただ、著者のブログによると、現在もとめられる建築性能やウッドショックなどによる建築資材の高騰により、残念ながら500万円ハウスの実現は難しくなってしまったようです。
著者のブログはこちら↓
法律や材料が原因なのでどうしようもないところですが、ローコストハウスを目指す施主にとってはなんとも世知辛い時代になってしまったものです。
気づきポイント7選
やっと本題ですが、この本で得られた気づきポイント7選をご紹介したいと思います。ホントはもっとあるのですが一番参考になった上位7選を選ばせていただきました。
我が家が家づくりを始めた頃に参考になった内容となっておりますのでその点はご了承ください。
平屋よりは2階建てがコスパ◎
同じ面積で比較すると、平屋は土地面積、基礎や屋根などが広くなることから、材料代や工賃が増えることから坪単価が高くなるとよく言われますが、本書では平屋でも3階でもなく2階建てがもっともコスパがよいと紹介されています。
さらに、上でご紹介した動画では一番コスパが良い面積まで言及されていますので、ご興味ある方はチェックしてみてください。
サイコロの形
サイコロということは、立方体の総二階建てということになります。1000万円ハウスの「ゼロキューブ」が有名ですね。
凸凹してると大工さんの手間が増えて工賃が上がるのは予想できますが、本書では耐震性についてその理由が詳しく説明されています。
という我が家は、「コストにも耐震性にもメリットがあるならサイコロにするしかない!」と分かっていたものの、ちょっと凸凹しちゃいました。でもちゃんと総二階建ては守りました!
屋根の形状と勾配
屋根の形状と価格の関係についても書かれています。
片流れ屋根
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切妻屋根
↓
寄棟屋根
↓
入母屋屋根
一番安いのは一枚の板を上から乗せたような外観の片流れ屋根ですね。最近おしゃれな片流れ屋根のお家が増えてきましたが、こういう背景もあるんでしょうね。
また、屋根の勾配もコストに影響してくるということです。
傾斜がきついほど、屋根材が増えますし、勾配がきつすぎると追加の足場が必要になります。(と書かれています^^)
実際に、我が家も建築士さんと屋根で価格調整をしました
土地が狭いなら2階リビング
本書で紹介されている「TOFUハウス」は2階リビングです。
ローコストハウスにするなら土地も狭い可能性があり、そうなるとお隣さんとの距離が近く1階に光が入りにくくなることが想定されます。
そのために、採光に有利な2階リビングを採用したということが書かれています。
我が家も40坪で家が密集している住宅街なので、この後押しをもらって2階リビングにしました。おかげで採光はめちゃくちゃ良いです。
玄関は最低限の広さは確保する
ローコストハウスだと玄関が狭くなりがちですが、本書では狭い家であっても最低限の広さを確保するのがおすすめと書かれています。
我が家の場合、1階の間取りの都合で広い玄関になったのですが、ドアを開けた瞬間に幸せになれますし、人の出入りや物の出し入れも非常に快適です。
確かに玄関の広さは毎日の暮らしの質を左右する大事なポイントだと感じています。
デッドスペースが最小限の間取り
デッドスペースをなくすこと、廊下をなくすことは、我が家にとっても重大な課題でした。本書には階段についても言及されていて参考になりました。
この間取りは、我が家の2階ですが、最終的に廊下と言える空間は洗面所とキッチンの半畳の廊下のみになりました。
ハウスメーカー・工務店の選び方
本書では、この500万円ハウスというチャレンジングな家を建ててくれるハウスメーカー、工務店の探し方が詳しく書かれています。
確かに、利益率が低いうえに、手間がかかりそうな施主に、大手のハウスメーカーが喜んでやってくれる気はしないですよね。
家づくり当初は、ハウスメーカー・工務店の選び方は本当に分からないので、裏事情も分かるこの情報はとても参考になりました。
結局、我が家の場合は、ゼロキューブで契約→トラブル解約→一級建築士事務所で成功できました^m^
さいごに
以上、おすすめのローコストハウス本のご紹介「500万円で家を建てる!」のご紹介でした。いろいろな家づくり本はありますが、ローコストハウス専門の本で、さらに実際に建てちゃった著者もそうそういませんので、これから家づくりをされる方に参考になる本ではないかと思います。
参考になれば幸いです。それではまた!
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